剣道を、より楽しく

武道具へのこだわり本文

剣道具全般に言える事ですが、まず立ち姿が美しいことです。

この事は、ご本人様に対しての面布団の長さ・幅・あごの大きさといった適切な面金のサイズが当然求められてきます。
本当に収まりの良い面は動きやすさを約束してくれます。

そして肝心の装着感です。理想は手にもって感じる重さより面を被って頂いた時の方が軽く感じるくらいの面です。

軽量防具という言葉を耳にしますが、ご承知の通り、剣道具は激しい竹刀の打突から身を守らなければなりません。従いまして竹刀の打突部位には、その衝撃を十分に吸収しなくてはならないしっかりとした芯材を仕込みます。

当然の事ながら、しっかりとした面布団はそれなりの重さになります。その重さや面布団の固さが身に着けた時に消えるように面を仕立てさせていただいています。

それにはまず、出来上がった面布団をさらに一手間、二手間かけて十分に馴染ませます。
そしてお客様のお顔や目の高さのサイズはもちろんの事、輪郭や面の被り心地の好みをお聞きして、内輪のサイズ、天・地のサイズを選び、それぞれの綿の量を加減して作り、仕立てていきます。

お客様のお顔を採寸して、物見を計って、同じ頭のサイズの方でも輪郭が違う事により、フィット感が違うことも多々ありますので、細部に渡って十分に採寸して、お客様の面に対してのご要望(面布団のシルエット、着け心地感など)をしっかりとお聞きして作る事によって、立ち姿が美しく、フィット感に優れた面が出来上がるのです。

胴を作る時のこだわっている点
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

小手

甲手は作り手に取って最も難しく常に課題を与えられる剣道具だと思います。

まず最初に誤解のないように申し上げますが、他の面・胴・垂も素晴らしく、難しく、作り甲斐に溢れた剣道具です。しかし甲手は少々他の剣道具と比べると違って参ります。

それは、竹刀の握り方が正しく十人十色であるからです。
良くあるたとえ話ですが、5人の剣道家がいて5人共とても技術が高く、試合も強く、且つ美しい剣道をされるのですが、甲手を外し竹刀を握っていただくと、5人とも違う竹刀の握り方をされている、という事はよくある事なのです。

そして一人の剣道家でも生まれて初めて竹刀を握られた時から学生時代を経て社会人になり、更に稽古に励まれ、50代60代と年齢を重ねていく間に竹刀の握り方が変わって参ります。
これは実に興味深い物であって、とても作り手に取りましても勉強になります。

それぞれの剣道家にご要望をお聞きすると、皆様が理路整然とお話しくださいます。私達はそのご要望に沿い、一人一人が求められる甲手を作って参ります。甲手の型紙は一分内側へ外側へラインが違うだけで全く違う握りの甲手になります。
従いまして甲手の型紙は無数と言っても過言ではありません。

もちろん竹刀の握り方へのご要望がまだ出ない、始めたばかりの方にお聞きすると言う事はいたしません。その場合は先生から指導をいただいた竹刀の握り方がスムーズに行えるようにお作りいたします。

また、親指が短い方、小指が薬指の第一関節まで届かない方、手の大きさに対して手の平の厚みが厚い方など、手に特徴のある方には、初心者の方でも型を起こして新たに作らせていただいています。

きちんと手のサイズを採寸し、竹刀を握って頂き、素振りをして頂き、サイズが適しているか確認いたします。また、ご本人様にも違和感がないか確認し、本当に適した甲手をご用意いたします。

垂を作る時のこだわっている点